はじめに

ポーランドは日本企業にとって最も魅力ある貿易・投資分野のパートナー国として注目を集めています。2004年にEU加盟を果たして以降、ポーランドは高い経済成長率を維持し、進出日系企業数も現在約300社を数えるに至っています。

ポーランドは欧州域内の成長センターの一つとして、2004年から2014年までに計20%の成長を達成。2008年秋に欧州全体を襲った世界金融経済危機の際にも、ポーランドは国内消費と海外からの直接投資に支えられ、2009年も唯一プラス成長を維持し、ポーランド経済は堅調に現在も推移しています。

ポーランドと日本の安倍首相日本とポーランドは2009年に国交樹立90周年を迎えるなど、その交流の歴史は長く、アンジェイ・ワイダ監督の発意で1994年に設立されたクラクフ日本美術技術センター(現在は「日本美術技術博物館マンガ」に名称変更)は日波を一層緊密化させ、今では文化交流拠点として定着しています。日本語教育や日本研究も非常に盛んで、両国の関係は極めて友好的かつ良好となっています。

これからポーランドとの貿易やM&A、事業投資を考える日本企業にとって、ポーランドを対象とする理由は次の三つに集約されます。

ロッテが買収(1)「消費市場としてのポーランド」
人口4000万人を擁する市場規模と潜在性です。
(2)「生産拠点としてのポーランド」
西欧市場への近接性、労働コスト、政治・経済の安定性です。在ポーランド日系企業で非製造業の約半数は「ポーランドが中・東欧市場の統括拠点」との認識で、特別経済区(SEZ)進出企業の75%は投資優遇措置が受けられることを進出理由に挙げています。
(3)「ポーランドを起点にロシア等周辺国への展開」
上記(2)とも連動しますが、日本企業にとってアクセスしづらいロシア等の諸国へのポーランド企業との連携による販路開拓です。

最近の調査によると、日系企業のポーランドのビジネス環境に対する評価は、大多数(94%)が「満足」、「やや満足」、「普通」で、「不満」「やや不満」との回答は僅かとなっています。ポーランドに進出している日系企業が挙げる「満足な点」と「不満の点」が以下の通りです。

◇ 満足な点
 「人材」、「政治・経済の安定性」、「EU加盟に伴う経済発展」、「特別経済区の投資優遇措置」、「治安の良さ」、
 「親日的」
◇ 不満な点
 「インフラ(特に道路インフラ)」、「行政手続き(煩雑、ルールが不明確)」、
 税制(複雑、当局の見解に整合性がない)」、「硬直的な雇用制度」、「医療サービス」、「外国人向け教育機関」

ポーランドを訪れる日本人の数は年間4万人から5万人で、在留邦人の数も1300人に満たないポーランド。ポーランドと日本のビジネス・経済交流は、むしろこれからが本番と期待されます。

 

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